WEB写真における色彩についての考察|ソガネットドットコムBLOG

2008年10月28日

WEB写真における色彩についての考察

柿
すっかり寒くなりましたね。柿の実がすっかり色づいてまいりました。

私はWeb用にアップする写真はなるべく色鮮やかにするように心がけています(実現できているかどうかは別として)。なぜならばWeb上ではどうもビビッドでコントラストがありシャープな写真が好まれるような気がするからです。

そこで、「色鮮やかな写真とは何か?」ということを考えます。

1.適正露出であること。
  露出アンダー(暗め)やオーバー(明るめ)では色ははっきり出ない。
  特にオーバーではその傾向が強い。

2.画面がシャープであること。
  シャープな画面は色が引き締まって見えます。
  ピント合わせや被写界深度に気を配ります。

3.コントラストのある画面であること。
  明暗のコントラストだけではなく、色調の対比(補色など)があると、
  色が強調されて見えます。

4.きちんとしたホワイトバランスであること。
  色は本来そうであるべき色であれば引き立って見えます。

そこで、撮影時において、適正な露光を得るためにマニュアルで露光やホワイトバランスを決定します。デジタル一眼はモニターで確認できるので、何枚か撮ってみて確認するのも良いと思います。
さらにピントあわせもシビアに行います。カメラのAFはコントラストを検知してピントを合わせるしくみですので、コントラストのある被写体を選びます。同時に画面上の色彩のバランスを考えて被写体を選びフレーミング(構図を決定)します。

さらに、カメラの設定もカスタマイズメニューで輪郭強調、階調補正、カラー設定、彩度設定、色合い調整(例:Nikon)などをすべて少しづつ強めにしておくというのもひとつの手段です。

さらに後処理によって画像を調整するばあいですが、
つい、彩度のみを上げてしまい、汚い画像になりがちなので出来るだけ押さえ気味に行います。

1.RAWで撮り、現像する。
  JPEGの画面上では表現できない失われた
  階調をあとで復活させるため。

2.ただ単にレタッチソフトの彩度、コントラスト、シャープなどを
  上げるだけでは画面が汚くなり、階調が失われ、よい結果を産みません。

3.ヒストグラムやトーンカーブはRGBごとに調整、
  カラー調整は部分的に調整できる特定色域の
  調整や色置き換えなどで調整する。
  なお、これは必ず調整レイヤーやコピーレイヤーで行う。(例;フォトショップ)

・・・とここまでは、基本的なことであり、やってる方はやってるはずですが・・・・。

さらに踏み込んでいくと、
写真というものは適正に撮影しても、どうしても白く飛んでしまうか黒く潰れてしまう部分が出てきます。
なぜならば、肉眼に比べて写真ははるかにダイナミックレンジ(暗いところから明るいところまで再現する)が低いからです。
そこで、詳しいことは書きませんが、手動による露出コンポジットもしくは超ナチュラルな設定でHDR合成するという方法があります(当ブログ過去ログで既出)。失われた階調を復活させ、写真では表現できない色彩をひきだして表現するのです。一見分からないようにやるのが最低限のコツです。

私にとってレタッチは必要以上によく見せるためではなく、写真ではどうしても表現できない「目に見えたまま感」を出すのが最終的な狙いです。

・・なんて、文章にするとものすごく面倒くさいですが、すべてやらなきゃいけないというわけではなく、一部分だけ実行するだけでも出来上がりに違いが出てくるとおもいます。特に撮影後の後処理については否定的な人もおられると思いますが、この考察はあくまでもWeb上で公開する写真だということを念頭においてのものです。

もちろん、最新の超高級カメラや超高級レンズで撮影するというのは考慮に入れてません。あくまでも、普通のカメラ、レンズで撮影した場合という前提です。

*恐れ入りますが、不明な用語などは検索でお調べ下さい。

comments

書いてある事は何となく分かるような気がするのですが、私には難しすぎて・・・。

簡単な勉強会が必要ですね。

おやじさん、
分かる範囲でよいと思います。特に撮影に関する前半部分はたぶん出来ると思います。
後処理に関しては、ある程度出来る方向けです。

うんうん、よくわかります(^^)なるほど!

カメラの色調の設定やホワイトバランスって、意外と使える機能なのに知らない人が多いかも。
私もカメラが新しくなると、三脚で、同じ被写体同じ露出で色調の設定変えて撮ってベスト探したりします。

取説見ればどこをいじればいいかはわかります。

>Web上ではどうもビビッドでコントラストがありシャープな写真が好まれるような気がするからです。

これも真理。
ブログはじめたときに、自分の画像があまりにも低彩度なのにちょっとびっくりしました(¨;)

Web用にJPEG変換すると彩度がかなり平らになるってことも考慮して画像作った方が良いようです。

  • 3 TWINS
  • 2008年10月28日 18:23

「色鮮やかな写真とは何か?」について、
手法、お考えが解りました。
解りました・・・と言っても直ぐには実践
できませんが。

まずは一つづつ、「AUTO撮影」から抜け出たい
と思います。

  • 4 豆蔵
  • 2008年10月28日 22:18

おはようございます。
今日の記事は全部を自分のモノにしたいです!
なのでコピーしてデスクトップに貼っておこう!!
設定を変えながら撮り続けると、訳が分からなくなってしまうマヌケな私。
頑張ります(^^)

私も書いてある事はある程度理解できるのですが、具体的にどうしたらよいのか全然分かっていません(笑)設定もケースバイケースでしょうけどいつも同じような設定で撮ってしまっています(苦笑)だから上手くならないのでしょうけど。
やはりいっぱい撮ってその都度色々考えたり、色んな人の写真を見なければなりませんね。

TWINSさん、
なるほど、Web用に圧縮されたJPEGでは16bit,labカラーから8bit,RBGに変わりますものね。

豆蔵さん、
参考になれて幸いです。
AUTOではたいていの場合、ちゃんと写りますが、凡庸な写真になりがちですからね。

いづみや女将さん、
すべてマスターされるといいですね。
「いずみやカラー」なんて呼ばれたりして。

サッシーさん、
サッシーさんくらいのレベルになれば、あとはいかに自分のカラーを出すか、オリジナルなものを出すかでしょうね。設定はある程度固定してもよいと思います。