白鳥は白くないという件。|ソガネットドットコムBLOG

2009年11月29日

白鳥は白くないという件。

hakucyouhasirokunai.jpg

阿賀野市水原の瓢湖も白鳥が何千羽も飛来して、盛り上がってまいりました。
どんよりとした鉛色の空とそれを反射する湖面。

オートで写真を撮ると、白鳥は白く飛んでしまいます。

これは露出補正の基本ですね。
背景黒で白被写体はマイナス補正。
白背景で黒被写体はプラス補正。
なぜなら、カメラの露出計はすべてのものは18%グレーの反射率を持つ
という前提の元に、明るさを計ってるのからなのです。

それはさておいて、
白鳥をまじかで見たことがある方は分かると思いますが、
白鳥は結構汚い。そりゃそうです。人間だって白い服をずっと着ていれば
汚れてきますものね。

で、露出補正だとか、本来の色はどうであるとは別に、作ったのが上の写真。
ハイダイナミックレンジイメージです。

カメラが再現できるダイナミックレンジ(明るいところから暗いところまで)は
肉眼に比べてはるかに狭いのです、実を言うと。
そこで、露出を変えて撮った複数の写真、もしくは
一枚のデータにたくさんの情報がつまったRAW画像を
いくつもの明るさに現像して、専用のソフトで合成します。
それがハイダイナミックレンジイメージ(HDR)。

設定を変えるといろいろ出来る(これをトーンマッピングといいます。)ので、
ついつい、ちょっと大げさにしてしまいます。
それが、またドラマチックで面白いのも確かです。
でも実はわからないくらいにナチュラルに仕上げることも可能なんですよ。
このブログでも、HDRと表示されていない写真でも、
実はHDRであるというものがたくさんあります。

ただし、それ(HDR)が「美しい写真」かどうかは別です。
ただいえるのは「写真」というものは決して真を写したものではないということ。

真実は美しくないものかもしれないし、そこにこそ美しさがあるのかもしれない。

hakucyouhasiroi.jpg
フツーに撮った写真

comments

柔らかくて、でも迫力のある加工で素晴らしいと思います(^▽^)ノまるで絵の様!!
印刷して白鳥会館や市役所などに寄贈したらよろこばれるんじゃないのでしょうか!?
白鳥は三角だるまと並んで水原の象徴。自分の店にも飾りたいです☆

  • 1 masaong
  • 2009年11月29日 18:39

こんばんは

わわわーこれじゃ白鳥ぢゃなくて、灰鳥ですね(^^ゞ
確かに白鳥を間近でみると純白では無いですものね。
こうして見ると、世の中の物体は『白』と言うのは有り得ない
色なのかな?とも思ってしまいます。

  • 2 豆蔵
  • 2009年11月29日 21:47

アゴスさんこんばんは~

一番下は、私たちが普通に撮る写真ですね。
でも、HDRにすると。。白鳥ってこんなに汚いのか?って驚きの一言です。(@_@;) 
でも白鳥は可愛いですよ。

アゴスさんの加工レベルは、プロの域に入ってますよね。
商売変えしても食べていけそう!

  • 3 athuko
  • 2009年11月29日 22:43

アゴスさん 再び こんばんは

考えてみたら 白鳥をレアで見たことありません。
面白いテーマですね。
白に見えていてもそこには真の色があるのですね♪
美しいものにはベールのままであった方が
夢を壊されませんね。
でも コレが本当の真なのですね♪

確かに白鳥さんをまじかで見ると灰鳥さんですが、
写真でしか見た事のない人は、名前の通り?白鳥なんですね。
今まで全く気にしていなかったのですが、
自分で撮った写真はどうなっていたんだろう・・・。

アゴスさん、こんにちは!
白鳥は白くない@-@
>「写真」というものは決して真を写したものではない
とっても奥深い言葉の様です^^
私はそこまで写真を極めてないのでもっとその言葉を味わえるように精進いたします♪

masaongさん、
ありがとうございます。
画像をクリックすると大きな画像になりますので、よかったら、DLして、印刷してみてください。

豆蔵さん、
私たちが白だと思っているのは、見ている対象の本質ではなくて表層的な光そのものなんだと思います。

athukoさん、
白鳥は野生動物ですからね。自然の中を飛び回ってるわけですから。若い生体はそもそも灰色ですし。
ここだけの話・・こんど、副業を始めようかと思っています。

かいりさん、
白鳥は命がけで旅をし、生きるために必死な野生動物なわけで、優雅な白い鳥という一面とはまた違ったものなのだと思うのです。その生き物としての「本質」を表現するにはただ単に表面的な描写では足りないのではないか・・・。
というのが、「白鳥は白ではない」という問いかけなのです。

新潟米販売おやじさん、
白鳥という「コトバ」のイメージによって、私たちは「思い込み」という認知的抑圧を通して白鳥を見ているのだと思います。
自分の中の限定されたイメージを開放すること・・。
それが、表現において大事なことだと思うのです。
ナ~~んチャッテ

新潟スイーツ・ナカシマさん、
漠然とした思い付きにすぎません。
白鳥とは何か?
生き物とは何か?
白とは何なのか?
リアルとは?
そういった、自分自身への問いかけです。

なんか「白鳥:SWAN」という先入観を吹っ飛ばしてくれるようなお写真ですね(笑
自分の家の近くにも白鳥が集まる池がありますが、ギャアギャア泣き喚く声、夥しい糞や食い残し、メスの奪い合いなど、それはもう凄まじいものです。こいつらバイタリティも繁殖欲もあり余ってますよね。。羨ましいぞ!

shockatzさん、
富山でも白鳥が見られますか、新潟でも来るぐらいですから、富山にも来ますわね。
奴ら、声がでかくて夜はうるさいですよね。
>バイタリティも繁殖欲もあり余って・・・
草食系中年としてはうらやましいです。
そういうエモーションがシベリアから飛んでくるなんていうもすごいエネルギーの源なんでしょうね、白鳥を見習ってがんばります。(何を?)

comment form
comment form